2015年3月1日日曜日

日曜日の「抜き書きしないでルンルン♪」 大好きな音楽 アンドレア・ボチェッリ!



アンドレア・ボチェッリの音楽との出合いは、アルバム『君こそすべて~デイヴィッド・フォスター&フレンズ ライヴ』です。
そもそもこのアルバムは、ブライアン・マックナイトの「アフター・ザ・ラヴ・ハズ・ゴーン」が聴きたくて買ったものなのですが、はじめて聴いたアンドレア・ボチェッリの「アマポーラ」もとても素敵だったのです!!
アルバム『君こそすべて~デイヴィッド・フォスター&フレンズ ライヴ』は、とても素敵でおすすめです。
しかし、この映画のテーマ曲が好きでサントラまでもっているというのに、映画『セント・エルモス・ファイア』の「愛のテーマ」がデイヴィッド・フォスターの作品であったということをこのアルバムではじめて知ったという、なんというぼんやりぶりです。
『君こそすべて~デイヴィッド・フォスター&フレンズ ライヴ』は、わたしに素敵な出合いと発見をもたらしてくれたアルバムです。



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わたしがアンドレア・ボチェッリのライブ映像でいちばん好きなのは、『ライブ・イン・トスカーナ』です!



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そして、もちろん本『沈黙の音楽』も一気に読んでしまいました!!

● 前よりもずっと深く、はっきりと自分の住む田園地帯を愛していると感じるようになった。
遠くで畑仕事をしている耕作機の音や小鳥のさえずりを聞きながら静けさの中にいると彼は何もかも忘れ、不思議と心が安らぐのだった。
あらゆるものが自分のために、自分の心の安らぎと喜びのために創造されたのではないかとさえ思った。

● 香りのいい草花や熟した果実、菜園、肥料、ブドウの絞り汁など、あらゆる匂いを胸いっぱいに吸い込むと、それらすべての音と匂いが身体の中に染み込み、滋養分となった。
彼は何ともいえない陶酔感と幸福感に浸り、全身に力が漲るのを感じた。
誰にというわけではなく、生きていることに感謝したくなった。

● 精神の安らぎこそ、他人の攻撃から自分を守る最大の砦となるからだ。
そして、自分の心の中の秘密を知っている自分自身以外は、誰もその砦を壊すことは出来ない。

● アモスはほとんど一日中一人で過ごしたが、ちょうどその頃、オペラ歌手にとって不可欠とされる沈黙を守る習慣を身に着けた。
20世紀最高のオペラ歌手はみんな自分なりにその方法を身に着けていたので、彼もそれに習おうとした。
最初のうちはとても苦痛で、とりわけ人と一緒にいるときに黙っているのは難しかった。
けれども、一人でいるときには沈黙を守ることがけっして疲れないばかりか、心の平穏と幸福感を与えてくれることが分った。
自分の意見を言わず、他人の話に口をはさまず黙って聞くというのは、彼にとって苦痛以外の何ものでもなかった。
けれども、他人の批判を甘んじて受けたり、他人に失望させられたり、自分の意見が無視されることに不安を感じたりすることによって、彼はむしろこれまで以上に意志の強い人間になることが出来た。

● 声楽の先生に宛てたある手紙の中で、アモスはこう書いている。
「沈黙を守る方法を熱心に教えてくれたことに、心から感謝します。
それは自分の声のためばかりでなく、自分の精神にとって大いに役立っています。
それによって自分自身を知り、他人をより深く理解することができるようになりました。
人が互いに相手に向けて大声で言葉を浴びせかける様子を、冷静に見ていることが出来ます。
何気ない会話の中で、人は無益なことや馬鹿馬鹿しいこと、くらだないことをさんざん言い合い、逆に大切なことは見失ってしまうようです。
それは、相手の言い分を聞こうとしないという誤った態度のせいです。
そのうえ、人はいつも自分の言いたいことを十分言っていない、あるいは相手を十分に説得出来ていないという、不安感を抱いているのです!
沈黙の中で聴こえてくる音楽から、私は多くのことを学び、これからもまだまだ新しいことを学ぶでしょう!」

● 本書は”アモス”という名の一人の少年の成長と成功を描いた物語だが、そこにはもちろん、ボチェッリ自身の半生が色濃く投影されている。
完全な意味での「自伝」ではないにしても、彼のこれまでの生き方や思想、音楽への姿勢がありのままに綴られており、その点でボチェッリの人となりを知る貴重な著作である。
あえて物語風の体裁を取ったのは、ボチェッリ自身も言う通り、出来るかぎり私情や先入観を交えずに自らの人生を振り返りたいと考えたからだろう。
そこには、自分の人生を声高にでなく、さりげなく語ろうとするボチェッリの謙虚な態度が見て取れる。

● 常に前向きに自分の人生に立ち向かう一人の人間の姿を描いたこの物語は、ボチェッリの歌と同じくらい、人々に力と勇気と癒しを与えてくれるはずだ。

(『沈黙の音楽』 アンドレア・ボチェッリより)



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